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『猪突盲進』-原田燎太郎

World as One Family by Work Camp

差別って何だろう

韓国のキャンパーが騒然と到着する。みんなすごい勢いだ。日本の人とパワーが違う。さっそく自己紹介を兼ねたミーティングをする―韓国側リーダーのキム=ドンヨル、ワークリーダーのキム=チェチョン、会計のオウ=ソンスク、記録のキム=スヒョン、生活リーダーのソ=ドンヒョック。その他の名前は聞き取れもしない。

女子部屋に韓国メンバーがビニールシートで屋根を張るのを手伝った。韓国キャンパーはフィリピン人並みに働く。昨日の料理のおばさんと村のおじいさんが手伝ってくれた。じいさんは指がまったくない。足も一本は義足だ。それでも元気。激しい指示をみんなに飛ばす。もちろん中国語で。差別だとか偏見だとかはここでは無意味な言葉なのかな。みんな大声で楽しそうにしている。…でも辛い/辛かったんだろうな…。

僕らが泊まっている部屋の隣に住んでいるおばあちゃんは、指の第一関節がない。蛇口をひねるのも食器を洗うのも大変そう。でも、いつもニコニコしている。

みんな指がない。足がない。バイクで肉を売りに来ている人がいて、ヤンカン村のじいさんが肉を買っているところを見てたら泣きそうになった。買った肉が入ったビニール袋を持つのがたいへん。かろうじて出っ張りの有る親指に一生懸命引っ掛けようとしている。

今日はワークの初日。食堂の隣のかまどの部屋をシャワー室にする。かまどを破壊し、ススだらけの壁を洗って、終了。疲れた。

だんだん村人も慣れてきたのか、今まで見たことのない村人も出てきた。重い後遺症の人々だ。眼がかたっぽない人。足はたいてい片方しかない。鼻もかなり小さくなっている。

 でも、何が問題なんだろう。病気はうつらないんだし。手や足や鼻がないだけ。みんな元気だし、ケンカとかふつうにしてるし。元患者の人が元気に、ふつうにしていれば、まわりの人もふつうに接するのかな。