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『猪突盲進』-原田燎太郎

World as One Family by Work Camp

カンペイちゃんと蘇村長

布団は干すな

臭くなってきた寝袋を日に干す。と、見ていた村人たちが一斉に「やめろ」という。半分怒ったようなデカイ声だ。太陽の光に暖められた布団で寝ると日射病になるというのがその理由だ。どうしても干したいのならば、日が落ちるまで干したままにしておくように言われる。それではせっかく太陽の匂いが消えてしまう。師範学院の学生に確認しても、村人と同じことを言う。そんなことが本当にあるのだろうか(どなたか教えてください)。

カンペイちゃんと蘇村長

カンペイちゃんはここ1ヶ月ほど、蘇村長のうちにこない。以前はよく飲茶タバコしながらしゃべっていたのだが。村長に理由を尋ねても、わからないという。

「静養が必要なんだ」。

昨日、カンペイちゃんに直接ワケをきいてみると、そんな答えが返ってきた。その後、話はそれてしまった。別れ際、蘇村長が淋しがっていることを伝えると、カンペイちゃんは「いいんだ、いいんだ」と大きく手を振り、相手にしない風を見せた。

今日の夕方。カンペイちゃんが蒸かしたサツマイモとヤマイモを持ってきてくれる。部屋でお茶を飲みながら食べる。黄金色のサツマイモはとろけるようにうまい。

「ゆっくり食べるんだぞ」。

そう言い残し、カンペイちゃんはサツマイモを1本もって帰っていく。…帰っていかず、村長のうちに行く。あいにく村長は不在だったが、机の上にサツマイモをおいていった。

蘇さんの弟

「昨日は弟が来たんだ」。

夕飯の後、蘇さんのところに行くと彼はそう言う。カンペイちゃん・孫さんの帰省、蘇村長・曽さん・インインのところに遊びに来る親戚。村人は後遺症の軽重に関わらず、家族と会うことができるようだ。

ただ、蘇さんの弟は、買って来たモノを渡すとすぐに帰ってしまうそうだ。