リンホウ駐在開始
<FIWC関東委員会中国駐在員派遣>
「リンホウ村を支援する学生団体をつくろう」―FIWC関東委員会中国駐在員はそんな目的で派遣された。
リンホウ村の生活
中国広東省潮州市にあるハンセン病 快復村 ・リンホウ村の生活は過酷だ。リンホウ村は1960年、ハンセン病の隔離施設として設立された。当時300名が隔離され、村から徒歩5分の場所に現在もあるリンホウ医院は村人たちを治療した。現在はハンセン病が治癒した13名の村人―いわゆる「ハンセン病快復者」―が半隔離の生活を送っている。
過酷な生活
政府が支給する村人の生活費は、1人あたり1ヶ月120元(約1800円)。築20年以上の家々は、シロアリの被害で倒壊する危険があるといわれている。屋根瓦がはがれ、雨漏りがする個所もある。そんなリンホウ村に住む人々の平均年齢は60代後半だ。そのうちの4名は歩けず、1名は失明している。ハンセン病の後遺症に対するケアはなされていない。
リンホウを支援する学生団体
FIWC関東委員会は、このリンホウ村を支援する団体を設立しようとしている。
この計画はすでに動き始めている。リンホウの地元の大学・潮州市韓山師範学院の学生たちがFIWC関東の呼びかけに応じ、支援団体設立に向けた準備を進めている。ゆくゆくは師範学院だけでなく、看護学校や医大、農業学校などを巻き込み、リンホウを医療的、精神的、物質的に支援する体制を整えたい。
学生団体のネットワーク
リンホウを支援する団体の基礎がかたまった後は、広東省全土のハンセン病村を支援する学生のネットワークをつくり始める。
広東省には62のハンセン病村があるといわれている。その各村の地元にある大学に呼びかけ、村を支援する団体を設立し、各団体の横のつながりをつくる計画だ。それぞれの団体の代表者が一堂に会し、会議を開くことも考えている。そこでは、ハンセン病村のあり方、ハンセン病差別の問題を話し合いたい。このネットワークは、財政的に苦しい状況にある中国の地方政府や広東省漢達康福協会(HANDA.) を補い、中国のハンセン病をめぐる状況を改善するのに役立つだろう。