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『猪突盲進』-原田燎太郎

World as One Family by Work Camp

蘇文秀村長との筆談

村長「昨日潮州にいって昼間から酒飲んで、晩にも飲みすぎたらしいな。今日はゆっくり休みなさい」。

11:00

村長「二月がなんて?」

原田「中国では2月に春節を祝うんですよね?」

村長「我々は農歴、つまり国歴を使っている。農民が田植えのときに使う暦だ」。

(村長はタバコをくれ、火をつけてくれたあと、自分も吸う。)

原田「筆談じゃなく、ふつうに話したいですねぇ。今度は中国語を勉強してまた来ます。普通語のテキストはもってるんですけど、潮州語のってないんですかね?」

(指でタバコを揉み消す村長。)

村長「普通語のテキストでいいじゃないか。潮州語のテキストなんてない」。

原田「どのくらいの村人が普通語を話せないんですか?」

村長「このテキストはいくらだったんだ?」

原田「113元くらい」。

村長「うーん、高いなぁ。陽子は市場に買い出しにいくそうだが、早くいかないと昼休みで市場は閉まるぞ」。

原田「え…、陽子に伝えてきます。そろそろワークしてきます」。

18:49

原田「明日は皆さん何時ごろ来られますか」。

村長「我々は村人全員に11時半と伝えてある」。

原田「11時半ですね。歩けない村人は背負って連れて来たいのですが、どうでしょうか」。

村長「いや、我々が彼らに食事を届ける。その気持ちだけでうれしい」。

原田「つまり、歩けない方々はパーティーにこないということですか」。

村長「彼らは血もでてるしな」。

原田「彼らの分の敷物も買ったのですが…。わかりました。ぼくたちが歩けない人のところに食事を運びます」。

村長「おまえたちは料理をし、我々が運ぶことにしよう」。

原田「ぼくたちが直接はこびますよ。ぼくたちは歩けない人にも感謝の気持ちや友情を伝えたいんです」。

村長「そうか、わかった。そうしてくれ」。