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『猪突盲進』-原田燎太郎

World as One Family by Work Camp

あの時の感覚

だんだん早起きが習慣になってきた。…かもしれない。

目覚ましが軽く鳴り、ガバッとふとんを跳ね除ける。
あたりはまだ真っ暗だ。
テキトーに服を羽織り、少し震えながら外に出る。

今日も朝歩きが始まる。

まずは長洲島の川辺を歩いていく。
川面から吹いてくる風は冷たい。
道が川沿いを離れ、畑の間に入っていく。

と、そのとき、懐かしい匂いと感覚がよぎる…

1992年10月、中学校2年のとき、早朝にバスケットボールを練習し始めた。
いじめられっ子で、気が弱く、自信のない僕は、無様な姿をさらさないよう、
誰もいない小学校の校庭のバスケットコートでこっそりやった。

あの時の、冷たい空気が眠い顔をたたくような感覚。
朝の冷気が鼻の奥を突く感覚。
あの時の、現状を何とか打破したいという想い。

にしても、全く信じられないことだが、あれから24年が経った…
当時、朝から激しくバスケをやっていた僕は今、朝から「歩いて」いる…