パソコンが出てきた
そろそろ大切な電話がかかってくる。
でも、いい場所が見つからない。
やっと見つけた場所は音楽が少々うるさい。
が、仕方ない。
バッグを塞いでるパソコンを取り出し、ノートを準備すると、電話がかかってくる。
(ちょっと音楽がうるさいかな…)
なんて気にしながら話す。
(やっぱり、外に出た方がいいかな…)
バッグを抱えて外に出る。
何とか、無事に電話を終える。
ホッと一息ついて、次にあう人のところへ向かう。
30分くらい経ったとき、気づいた。
(パソコン、あそこにおいてきた!!!)
ここは、中国だ。
もう、出てこないかもしれない…
バックアップしてない幾つかのファイルが頭をよぎり、クラクラしてくる。
店に着くと、店員さんは素っ気なく、「知らない」という。
悲壮な表情を見せると、マネージャーを呼びに言ってくれる。
「何色のパソコン?」
「黒に近い灰色です」
「メーカーは?」
「Aです」
奥に入っていったマネージャーの手には、おれのパソコンが!!!
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
もー、涙出そうになる。
「いいのよ」
とマネージャーは微笑む。
あの時の感覚
だんだん早起きが習慣になってきた。…かもしれない。
目覚ましが軽く鳴り、ガバッとふとんを跳ね除ける。
あたりはまだ真っ暗だ。
テキトーに服を羽織り、少し震えながら外に出る。
今日も朝歩きが始まる。
まずは長洲島の川辺を歩いていく。
川面から吹いてくる風は冷たい。
道が川沿いを離れ、畑の間に入っていく。
と、そのとき、懐かしい匂いと感覚がよぎる…
1992年10月、中学校2年のとき、早朝にバスケットボールを練習し始めた。
いじめられっ子で、気が弱く、自信のない僕は、無様な姿をさらさないよう、
誰もいない小学校の校庭のバスケットコートでこっそりやった。
あの時の、冷たい空気が眠い顔をたたくような感覚。
朝の冷気が鼻の奥を突く感覚。
あの時の、現状を何とか打破したいという想い。
にしても、全く信じられないことだが、あれから24年が経った…
当時、朝から激しくバスケをやっていた僕は今、朝から「歩いて」いる…
朝の早歩き
旧正月を迎えてから始めた朝の早歩きが続いてる。
毎朝5時半から30分くらい、うちの周りをぐるりと周る。
どうやらうちらのペースは100メートルきっかり1分だ。
30分で3キロ歩く。