だんだんと潮州の学生が積極的に…
檄文
さて、昼飯だ。何をつくろうか。遊びに来ていた曽さんは、9日に学生たちがくれた乾麺を食べろという。言われるままに麺を袋から出すと、二つ折りの紙が1枚落ちる。冒頭には、「関愛麻風病人 発揚雷鋒精神」とある。「麻風病」とはハンセン病のことだ。つまり「麻風病人」は「ハンセン病患者」だ。村人は「村人」であって「病人」ではない。一般的には「ハンセン病快復者」と呼ばれる。中国語では「康復者」だ。
この文書は、洋服などの日用品の寄付を大学内で募った檄文のようだ。それを学生は9日、村に持ってきたのだろう。村人の生活の厳しさ、社会の偏見から記述は始まり、村人への寄付を求めている。「麻風病人」と書くのは問題だが、うれしいことだ。曽さんがいるにも関わらず、しばしこれに見入ってしまう。
デビュー
ヴィヴィアンからメッセージが入る。
「林さんが蘇村長の手記をHANDA通信に載せたいって。村長は同意するかな」。
林志明さんは、かつてハンセン病を病み、その半生を『苦難不在人間』と題する本にまとめた。蘇村長がこの本を読んだことは、手記を書くきっかけとなったはずだ。その林さんが、村長の書いたものをHANDA通信に載せてくれるという。
「あー、やめてくれ、やめてくれ。そんな必要はない。あー、やめてくれ」。
「またまたそうゆうこと言ってー。いいじゃないですかー。ヴィヴィアンにOKって言っときますよ」。
ピンクのうちわを不必要にパタパタさせながら、村長は嬉しそうにうなずく。
今日のイタダキモノ
郭さん:白粥、鴨肉、おかし
方さん:サツマイモの葉の炒め物(異常にうまい)
若深さん:もち